49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

中高年が組織にしがみつこうとするワケ

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最近、退職した会社の同僚や仕事関係で知り合った人たちからちょくちょく「飲みに行きましょう」と連絡が来るようになりました。
うれしいものです。
ぼくと会っても、仕事上のメリットなんて何もないですからね。
忘れずに思い出してくれただけでもありがたい。
もしかしたら仕事をしない生活ってどんなものなのか、みんな興味があるのかもしれません。
そりゃそうでしょう。
周りにはアラフィフのプータローなんてそんなにいないだろうから。

ところで、最近は早期退職を考える人も増えてきたようです。
若いうちからFIREに向かってまっしぐらの人も出てきました。
だけど、ほとんどの人は定年まで会社に勤めます。
もちろん、最大の理由は経済面でしょう。
働けるうちは働いて、退職金をもらって老後の資金に充てる。
これが一般的なサラリーマンの人生設計です。
でも、子供も自立し、共働きで金銭的な余裕があるのに会社に居続ける人もいます。
仕事にやりがいがある人はいいでしょう。
そうではなく、役職から外れてやることもあまりないのにしがみついている人もたくさんいるようです。
俗に「妖精さん」って言われているみたいですね。
出社はするけど、いつの間にか席を離れて妖精のようにいなくなってしまうシニア社員を指す言葉です。

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いまの典型的な中高年サラリーマンは、組織から離れた経験がない人たちです。
幼稚園から大学まで学校という組織に所属し続け、組織の論理の中で育つ。
新卒で会社に入ると、今度は会社組織にどっぷり浸かった人生を送ります。
だから、組織の中での人間関係しか知らない人が多いのです。
会社から離れたら、あらゆるコミュニケーションが完全になくなってしまうのではないか。
そう考えて不安になる人は多いのではないでしょうか。
実際、退職したら送られてくる年賀状が激減した、という話はよく聞きますよね。

会社に居続けさえすれば、少なくとも話をする対象はいます。
相手が好きだろうが嫌いだろうが、仕事でのコミュニケーションはとる必要があるのです。
やることのない管理職がやたらと会議をしたがる理由の一つは、これだと思っています。
オジサンって、普通にしていたら誰も相手してくれないんですよ。
みんな、くたびれたオジサンよりは若者や女の子と話をしたいものなんです。
でも、そうやって仕事の話ばかりをしていると、ますますイヤがられるのです。

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相手にされなくなるのを恐れて、組織にしがみつく。
中高年の男性って、哀れな生き物です。
だけどね。
誰もが、いつかは組織を離れないといけない時はきます。
早かれ遅かれ。
ぼくはセミリタイアしたので、それが一般のサラリーマンより10年ほど早かっただけです。
こう思うのです。
オジサンは、しょせんは孤独なんです。
それを受け入れないといけない。
もちろん、いつも仲間に囲まれてワイワイ過ごせれば楽しいけれど、必ずしもそううまくいくとは限りません。
独りを受け入れ、楽しく過ごす。
独りでも人生を楽しんでいれば、自然と人は寄ってくるのではないでしょうか。
ひとって、楽しそうにしている人のもとに集まるものだから。