49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

「なんとかなる」ニートの達人、phaの言葉が響く

f:id:hima-life:20201025090134p:plain

最近やたらと老後の不安を煽る記事が目につきます。
「老後資金2000万円」問題が出てから、さらに加速した感がありますね。
確かに、日本は人口が減少し、労働人口も減っていきます。
国の衰退が確実な中で、年金や介護がどうなるのか、不安になるのは当然です。
じゃあ、老後に備えて今は楽しみを控え、ひたすら老後資金を貯め込めばいいのか。
70歳、80歳まで労働の日々を過ごすしかないのか。
「京大卒の元ニート」ことphaさんが老後について語った記事がありました。

  運営してきたシェアハウスを離れて一人暮らしを始めたphaさん。
老後については「これといった見通しはないものの特に不安はない」らしいです。

40歳を機に運営してきたシェアハウスを離れた理由については、「シェアハウスは、やはり若者のものという感じがあって、歳を取るとだんだん似合わなくなってくる感じがしましたね」と語っています。

f:id:hima-life:20201025090206p:plain

これ、わかります。
若い時には楽しかったことが、中年になってくると面白くなくなってきます。
若いころは夜遅くまで飲み歩いたり、徹夜でカラオケするのが楽しかった時期がありました。
今はまったくやろうと思いません。
もうそんな体力もないし、飽きたというのもあるでしょう。

ぼくは結婚して子供ができても、年に1度は海外をバックパックで一人旅していました。
30代の終わりごろだったと思います。
旅の途中、知り合った友だちに現地のディスコ(もう死語?)に誘われて行ったことがあります。
一晩中、音楽が鳴り響く店の中にいて、「ああ、もう帰りたいなあ」と思ったのです。
その時、はっきりとわかりました。
ぼくの青春は終わったんだ、と。
旅先で知り合った友達と夜通し踊るなんて、若い時には楽しくて仕方なかった出来事でした。
でも、その時は早く帰ってホテルのベッドで寝たいと思った。
ひとことで言えば、歳を取ったんです。

f:id:hima-life:20201025090235p:plain

phaさんも一人暮らしについて「今の暮らしくらいの方がバランスがよくて快適ですね。3日に1日くらい人と会って、残り2日は一人で家にこもる。これくらいで、ちょうどよかったんだなって」と言っています。
ぼくも人に会うのは好きな方ですが、しょっちゅう誰かと会う日々は疲れるようになってきました。
この感覚もわかりますね。
そして、こう語っています。

いつしか「別に何もしなくていいんだな」と思うようになりました。
いざ中年になってしまうと、まあこんなもんだし、これでやっていくしかない、これも悪くないって思えるようになる。

 

肩の力が抜けていて、いいですね。
多くの人が、「何かしなくちゃいけない」と思っています。
ぼくが会社を早期退職したとき、ほとんどの人は「それで、何をするの?」と聞いてきました。
でも、何もしなくてもいいじゃないですか。
ぼくはいつも「何も決めてない」と答えています。
何かやりたくなったらやる。
それまでは、何もしない。

老後はどうなんでしょう。
20代のうちから老後に備えて資産作りをしている人について「僕には絶対にできない」と言います。

備えたところで、年を取った時に自分がどうなっているとか世界がどうなっているかなんて全く分からないじゃないですか。
(中略)
いつも先のことを不安がってる人は、不安になるのが趣味なんじゃないかって思ったりもする。

 

ぼくもまったく同じ考えです。
ファイナンシャルプランナーなんかが、20年、30年後に備えた資産づくりなどをよく語っています。
でも30年後のことなんて、誰も分からないですよ。
テクノロジーは加速的に発達しているし、世界情勢も大きく動いている。
銀行なんて残っているのかもわからないし、日本がどうなっているのかも全くわかりません。

f:id:hima-life:20201025090259p:plain


30年後に備えて「いま」を犠牲にする考え方は愚かだと、ぼくは思っています。
「アリとキリギリス」の寓話を知らないのか、って怒られるかもしれませんけどね。
キリギリス、上等!