49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

能岳の山頂は至福のひととき・・・じゃなかった

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山梨県上野原市の能岳・八重山を歩くことにしました。
J R中央線で高尾から16分。
上野原駅に到着したらバスに乗り換えて登山口のある「山風呂」のバス停へ。
ステキな名前ですよね、山風呂って。
「ちょっと山風呂行ってくるわ」「気をつけてね」なんて会話が地元では交わされているんでしょう、きっと。
勝手にほのぼのします。

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到着して、バス停の時刻表を見てみると、運行本数はなんと1日2便だけ!
登山する人は手前の「新井」から歩くようです。
それにしても、1日2本だけの時刻表をみると、蛭子さんのバス路線旅を思い出してしまいます。
もう終わってしまいましたが、結構好きだったなあ、あの番組。

バス停先の登山口から10分くらい登ると、「子の神大権現」が現れます。
ただの小屋みたいだけど。
ここで問題が発生。

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道がなくなり、行先がわからなくなってしまいました!
ガイド本には何も書いてありません。
訳わからないまま、とりあえず右手の竹藪の方に向かってみます。
なんとか歩いていくのですが、どう考えても道じゃない。
このまま行くと迷って帰れなくなってしまうかも。
戻って諦めようか。
「勇気ある撤退」という言葉が脳裏をよぎります。
でも、ふつう「勇気ある撤退」なんて言葉はエベレストの山頂を目前にしたような人が使うもんですよね。
バス停から10分で撤退なんてカッコ悪すぎる。
一度大権現に戻って、周りを見渡します。
道標も何もない。
ただ、向かうのは山頂だから、きっと上に登っていくはずだ。
大権現の左側の坂を登ってみよう。
木々を分け入るように登ってみました。
すると、山道らしきスペースが!
これでよかったのか。
いやあ、山歩き初心者のぼくにはハードな謎解きでしたよ。
撤退しなくてよかった。
胸をなでおろし、後は黙々と歩いていきます。

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ガイド本には「登りやすいお手軽山歩きにぴったりなのがこの能岳、八重山だろうか」と書いてあります。
だけど、体力のない中年おじさんのぼくは、ハアハア息を切らせながら登っていきます。
前日、飲みに行ったことをちょっと後悔したりして。
来年には富士山に挑戦したいんだけど、それまでに体力をつけることはできるのでしょうか。
バス停を出発してから45分で能岳の山頂へ。

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誰もいません。独り占めです。
耳をすませば鳥のさえずりが聞こえ、涼しい風が顔に当たって気持ちいい。
ああ、なんて至福のひととき・・・じゃありませんでした。
耳元をブンブン虫が飛び回って鬱陶しいこと、この上ない。
山歩きの最中も顔の周りを虫が飛び回るので、いちいちそれを振り払うのが面倒です。
今度は虫除けスプレーを持参しないと。
15分ほど休憩して、八重山へ。
能岳から10分で八重山の山頂に着きます。
しばらく行くと展望台に到着。
さすがに見晴らしがいいですね。
遠くに富士山がかすかに見えました。

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もっと晴れていたらきれいだったろうなあ。
ここでおにぎりを頬張ってから下山。
結局、今回の山歩きで出会ったのは、下山時にすれ違った山マダム1人でした。
平日のマイナーな山歩きって、こんなもんなんですね。
20分で車道に出て、上野原中学校に行き当たりました。
ここでまた問題が。
どっちに行けばいいのかわからない!
電波が届いていないのか、ソフトバンクは回線がつながらないのでグーグルマップを確認することもできません。
最初は左へに向かったのですが、ちょっと違うと感じて戻って右へ。
正解でした。

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学校の近くに「ナイフは持つな持たせるな」なんて物騒な標語が立っていたけど、こんなものより道標を立てて欲しいよな。

だいたい、このあたりはナイフを持ったり持たせたりする土地柄なの?

日本はひろい。

帰り道、バス路線沿いで立ちションベンしているおじさんがいました。
今の時代、なかなか見ませんよね。
2時間あまりの山歩き、最後のおまけがこれだったとは。
風情があります。

日本はひろい。