49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

いま株式投資で取るべき方針は?

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先日、大学時代の友人と話していて、こう言われました。
「退職金も入ったんだし、株をやったらいいんじゃない?」
当たり前ですが、早期退職してしまうと収入がなくなります。
いまは失業保険をもらっていますが、それも期限があります。
だから、セミリタイア生活に入ったら資産運用によって収入を得ようとするのは自然な考えだと思います。
友人もそう思ってアドバイスしてくれたのでしょう。

よく「株は資産運用の手段。ギャンブルではなく投資です」という人がいます。
銀行や証券業界の人たちはそのように説明するし、政府も株にお金をつぎ込んでもらおうと必死です。
でもね。
これ、ポジショントークです。
株も立派なギャンブルですよ。
競馬や競輪で財産を失った人と同じくらいかそれ以上に、株で財産を失った人がいるでしょう。
株が上がるか下がるか、誰もわかりません。
みんな、上がると思った株に財産を賭けて祈るのです。

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ただ、競馬と株が違う点があります。
競馬はテラ銭を取られるので期待値はマイナス25%です。
つまり、100円を賭けたら平均して75円が戻ってくるギャンブルです。
一方、株の方は期待値がプラスになっています。
平均すると儲かることの方が多いギャンブルだと言えます。
ピケティ理論の、r>gの法則によれば、歴史的にいつの時代も資産の収益率(r)は所得の伸び(g)を上回っています。
長いスパンで世界的にみれば、株に投資すれば儲かることが多いのです。

問題は、この「長いスパン」がどれくらいかということです。
日経平均株価は1989年12月29日に最高値の3万8915円を記録しましたが、それから30年以上たった今は2万3000円前後で推移しています。
再び最高値を超えることは今後ないかもしれません。
ずっと上昇を続けているように見えるアメリカ株も、1998年のNYダウ平均は9181ドルで、10年後の2008年は8776ドル。
10年たって下がっているのです。
いま60歳の人が株式投資をして70歳になった時にマイナスの結果が出ていたとして、「90歳になるころにはプラスに転じている可能性が高いから投資を続けよう」と考えるのは合理的でしょうか。
その前に死んでいる可能性の方が高いですよね。

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いま20代、30代の人たちなら30年、40年スパンで全世界株に投資するのはプラスになる可能性が高いと思います。
アラフィフだと微妙かもしれません。
新型コロナの影響で10年以上に及ぶ世界的不況が訪れ、株価が低迷し続ける可能性もないとは言えません。
これはぼく個人の考えですが、これからの株式投資は中期的な視野で売買した方がいいと思っています。
つまり、ロングスパンでバイ・アンド・ホールドするよりは、下がったら買って上がったら売るという方法です。
「そんなことができれば誰だって儲かるじゃないか」と思われそうですが、その通り。
だからギャンブルなんです。

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でも、勝つ確率を高めることはできそうです。
「株が加熱し過ぎている、バブルじゃないのか」「ふだん関心のない層まで株に手を出し始めている」というニュースが出てきたら売却し、暴落した時に買う。
言うは易し、行うは難しですよね。
いまの株式の状況は新型コロナ後のバブルだという見方が出ています。
ならば、じっと崩壊するのを待つのも一手じゃないでしょうか。
少なくともアメリカ大統領選の行方やコロナの収束状況を見てから投資方針を決めても良さそうです。
待つのってお金がかからないんですよ。
もうけ損なうのと、損をするのとは大きな違いです。
ぼくの方針は、じっくり待つことです。
投資はあくまでも自己責任で。

セミリタイアした途端に見なくなったものとは?

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多くのセミリタイアの先輩たちや、これからセミタイアしたいと考えている人たちと同じように、ぼくも実際に早期退職するまでは不安と期待が入り混じる日々を過ごしました。
資金面は大丈夫だろうか。
いったいどんな生活が待ち受けているのだろうか。
仕事を辞めたら人間関係はどうなるのだろうか。

これが進学や就職なら、いくらでも情報を手に入れることができます。
大学に進んだら学生たちがどんなキャンパスライフを送っているのかの情報は、いくらでも探すことができます。
ほとんどの大人は社会人として仕事をしているので、就職したらどんな生活を送ることになるのかは想像がつきます。
実際に会うのも簡単です。
大学生や社会人はどこにでもいるからです。
知り合いをたどれば、お茶でもしながら聞きたい人からじっくり話を聞くことができるでしょう。

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いまは老後への関心も高まっています。
老後資金2000万円問題も話題になりましたよね。
「定年本」もブームになったので、老後の過ごし方についての情報は溢れるほどあります。
60代、70代の過ごし方については多くの本が出版されています。

でも、セミリタイアは違います。
ぼくは49歳で早期退職したのですが、同じように早期退職をする人は、ごく少数派です。
自分の周りを見渡してもほとんど知らないし、どんな生活を送っているのか、どんな悩みがあるのか、話を聞くこともできません。
本屋さんに行っても、セミリタイア関連の本を見つけることはできません。
もしかしたらあるのかもしれないけれど、ぼくは見たことがありません。

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だから、早期退職する前は毎日のようにセミリタイア系のブログを読んでいました。
仕事の合間にもせっせと読んでいました。
長年勤めた会社を辞めるのって、どんな心境なんだろう。
トラブルなしにスムーズに辞められるのか。
その後のセミリタイア生活は充実したものなんだろうか。
ヒマで死にそうにならないのだろうか。
仕事をしない生活は1年後、2年後、5年後にどのように変わるのだろうか。

資金面の問題は計算して解決できても、それ以外の問題や悩みはこうしたブログを通じてしか分かりません。
本当にセミリタイアした先輩たちがいるのをブログで知ることができ、心の支えになりました。
セミリタイアして良かった」と綴る多くのブログを読んで、ぼくは早期退職を決意したのです。

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ところが。
実際にセミリタイアすると、変化が起きました。
セミリタイア系のブログを全く読まなくなってしまったのです。
それまで未知のものだったセミリタイア生活は、紛れもない現実になりました。
抱いていた不安や期待は、どこか遠くにあるものではなくなり、日々の暮らしのなかに溶け込みました。
たとえ他のブログの失敗談を読んで後悔したとしても、いまさら会社員生活に後戻りすることはできません。
ただ、いまの生活を前に進めるだけです。
だから、セミリタイアブログをほとんど見なくなったのです。
いまぼくがセミリタイア生活を綴っているのは、かつてのぼくと同じように情報が欲しい人がいるかもしれないから。
ほんのちょっとでも、お役に立てればうれしいですね。

セミリタイアから8ヶ月、新しい友人はできない

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ブログの題名「ちゃいてん dairy」を「49歳からのセミリタイア生活」に変更しました。どんなブログかすぐに分かったほうが読者にとってもいいですからね。

ところで、セミリタイア生活が始まって8ヶ月が経ちました。
よくセミリタイアすると社会から断絶されて孤独になると聞きますが、いまのところその感覚はありません。
確かに仕事や会社からは完全に離れました。
その代わり、家族と一緒に過ごす時間はぐっと増えました。
毎日家族でごはんを食べる生活って、仕事をしていたときはなかなか無かったんですよね。
単身赴任も多かったし、夜は外食することがほとんどだったから。
だから、何気ない家族との時間は新鮮で、楽しんでいます。

それに、だいたい週に1回くらいのペースで友人と会っています。
学生時代の仲間だったり、会社の元同僚だったり。
仕事を通じて知り合った友人もいます。
でも、セミリタイアしてから新しく友人になった人はまだいません。
会っているのは、これまでにつながりがあった人たちばかりです。

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社会人になると友達をつくるのが難しくなると言います。
それは確かにそうかもしれません。
まず、忙しくなります。
学生時代のように自由な時間があふれているわけではありません。
貴重な自由時間を何に使うのかを決める際に、新しく知り合ったばかりで気心もしれない人との時間に費やすかどうかは難しいところです。
また、仕事を通じて知り合った人たちは、仕事を離れると共通の話題がない場合も多いですよね。
「このひと面白そう」と思った人がいても、2度、3度と会って仲良くなるためには時間の調整などお互いの努力が必要です。
友人をつくるって、簡単じゃないなあと思いますね。

セミリタイアしたら時間はたっぷりあります。
新しい友人をつくる機会はありそうですが、実際はそうではないんですね。
理由の一つは、ぼくの趣味がピアノや山歩きなど一人で完結するものだということ。
ピアノは始めたばかりの初心者なので、グループに参加できる腕前になるには何年もかかります。
しばらくは孤独な練習の日々を送るしかありません。
山歩きをしていると、中高年のグループに遭遇することがよくあります。
でも、ぼくは自分のペースで自由に歩きたいんですよね。
山の上でワイワイとおしゃべりしながら弁当を食べている光景をみると「ああいうのもいいなあ」とは思いますが、やっぱり周りに気をつかって行動するのは好きじゃないんです。
好きな時に休みたいし、気が向いたら違うルートを歩いてみたくなるかもしれない。
グループ行動が苦手なんです。

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最近は老人会に入る高齢者が減り、ゲートボール人口も減少していると聞きます。
分かりますね〜
気を使うグループに入るよりは、もっと自由で緩やかな関係の方が気が楽なんですよね。
いまは孤独感に苛まれることもなく、充分に楽しんでいますが、セミリタイア生活が長くなったら新しい人間関係が欲しいなと思うようになるかもしれません。
そういう時でも、自分が楽しいことを優先したい。
友人をつくることを目的にグループに入るのではなく、楽しいことを通じて自然と仲間ができるといいなと思っています。

首都圏の住みたい街ランキングで高円寺が7位に!

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新型コロナが広がってから、ぼくたちの暮らしは大きく変わりました。
街の様子も様変わりしています。
最近は自粛ムードもやや収まって、街にも人出が戻りつつあります。
ただ、回復ぶりは街によって違うようです。
リモートワークが進み、ビジネスマンが減った都心部の夜はまだまだ寂しいようです。
一方、吉祥寺や高円寺が賑わっているという報道を目にするようになりました。
住んでいる場所と繁華街が隣接している街に、人々が集まっているということでしょう。
そんな中で、首都圏の「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」なるものが発表されたそうです。

 
トップ10を見ていくと、
①本厚木(神奈川)
②葛西(東京)
③大宮(埼玉)
④千葉(千葉)
⑤池袋(東京)
西川口(埼玉)
⑦高円寺(東京)
⑧蕨(埼玉)
⑨八王子(東京)
⑩町田(東京)

なんと、我らが高円寺が7位に入っているではないですか!
コロナ流行前の2月のランキングは13位だったのが、ジャンプアップしてベスト10入りしました。
東京都で見れば葛西、池袋に続く堂々の3位。
オリンピックで言えば立派なメダリストです。

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ただ、顔ぶれをみるとちょっと微妙な感じは否めません。
ホントに本厚木が1位でいいの?
お金があれば六本木とか湾岸エリアあたりに住みたいんじゃないの?
八王子や西川口がベスト10入りしてて大丈夫?
まあ、細かいことはともかく、今回はすなおに高円寺の人気を喜びたいと思います。
記事ではこのように分析しています。

テレワーク導入で毎日の通勤時間を考慮する必要がなくなったり、これまでのように出歩く機会が減っていたり、都心近くという利便性をそこまで重視しないといった意識が、結果に反映されているように思えてならない

実際、高円寺の住み心地はどうなのでしょう。
ひとことで言うと、「最高」です。
いくつか理由を挙げていきましょう。

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①物価が安い
ほかの街から遊びに来た友人たちは、まず「高野青果」の野菜の値段を見て驚きます。
古着屋さんも多く、1着105円なんて店さえあります。
新宿まで電車で8分の街とは思えません。
お腹いっぱい飲み食いしても2千円程度で満足できる店がたくさん。
「高円寺価格」に慣れてしまうと、渋谷や新宿では飲んだり買い物したりできませんね。

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②自由の空気が心地よい
高円寺を表す一番の言葉は「自由」です。
これほど自由な街はありません。
何をやっても許されます。
フクロウを肩に乗せて歩いている人もいれば、子豚を散歩させている人もいます。
路上で将棋を指しているお兄さんたちもいます。
駅の周りではいつも誰かが楽器を演奏している。
それをみんな受け入れている。
だからと言って喧嘩している光景は見たことはなく、みんな優しい。
ここは成熟した大人の街なのです。

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③多様性と文化がある
ただ物価が安いだけの街なら他にあるかもしれません。
しかし、高円寺には文化の香りも漂っています。
ミュージシャンや演劇人、芸人さんたちが街のあちこちを歩いています。
古本居酒屋「コクテイル」があるように、古書を愛する人たちも多いですね。
チーズ喫茶「吾輩は山羊である」みたいな個性的なカフェも多く、そのせいかスタバが進出できない街としても知られています。
東京で初めてフォーを提供したベトナム料理「チョップスティックス」をはじめ、様々な国のレストランがあります。
時にはガーナ料理の屋台が出ることも。
もちろん、「東京のインド」と呼ばれるくらいカレー店も多いので、カレー好きには特にうれしい街です。

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④街の変化が面白い
尖った感性の店が次々と出てくる高円寺。
でも、厳しさもあります。
住民に受け入れられなければ、あっさりと消えていきます。
若者が多く集まるので、いろんなチャレンジが行われ、街は日々変化していきます。
それが面白い。
毎日散歩していても、何かしらの発見があって、飽きません。
阿波踊りだけでなく、高円寺フェスや大道芸などイベントも多く、住んでいて楽しいです。

⑤中野や阿佐ヶ谷に歩いていける
高円寺だけでも楽しめますが、隣の中野や阿佐ヶ谷に行けば、また違ったテイストを味わえます。
中野にはブロードウェイや大きな本屋さんがあって、ここもまたカルチャーの街。
阿佐ヶ谷は高円寺と比べるとちょっとオシャレで、ジャズの街でもあります。
ここにも面白い飲み屋さんがいっぱいありますね。
中間にあって2つの街に歩いていける高円寺は、ベストポジションに位置していると言っていいでしょう。

以上、高円寺愛にあふれる記事を書いてしまいました。
高円寺は、遊びに訪れるよりも実際に住んでみるといっそう良さがわかる街なんですよね。
もし迷っている人がいたら、思い切って住んでみるといいと思いますよ。

山登りはドラクエと同じ〜伊豆ヶ岳に行ってきた

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前回、埼玉方面での山歩きに踏み出したぼくは昨日、いよいよ「埼玉で一番人気」と言われる伊豆ヶ岳へ向かいました。
西武秩父線に乗って、トコトコと正丸駅へ。
この路線、単線なんですね。
単線の電車に乗る機会は少ないので新鮮です。
周りの風景も緑ばかり。
この先、行き着くところまで行くとポツンと一軒家が立ってそう。

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まだ連休なのに、降り立った客はぼくを含めて2人だけ。
ガイド本に載っている「一番人気」は本当なの?
寝坊したので、11時半ごろ駅を出発です。
歩いていくと、山から降りてくる人たちとすれ違います。
山はすでに秋。
日陰は涼しく、歩きやすい。
20分ほどで登山口に到着です。
ゆっくり登っていくのですが、いつも不安なんですよね。
本当にこの道で合っているのか。
道なのか、ただの沢なのかよく分からないルートを進みます。
途中、傾いた橋を渡ったりして。

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いつもはなるべく平日に山に行くようにしているのですが、休日だと人とすれ違うことがあるのがいいですね。
この道で大丈夫なんだと、確認できるので。
伊豆ヶ岳へは歩きやすいルートですが、ときどき迷うことがあります。

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分かれ道に立っている標識が「ゴミは持ち帰りましょう」。
いやいや、右に行くのか左が正解なのかを教えてくれ〜
心配しなくてもゴミはちゃんと持ち帰りますから。

不安といえば、こんなお知らせも木の幹に張り出してありました。

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「熊 注意! 目撃情報あり!」
ゲゲッ!
前回はマムシでした。

 

今回はクマですか!
「山に入る場合は、熊に自分の居場所を知らせる工夫(ラジオ、大きな鈴を携行する)をしましょう」と書いてあります。
もうすでに山に入って1時間くらい経っているのですが。
これからラジオや鈴を取りに戻れというのでしょうか。
ただ、いい情報も書いてありました。
「万が一、熊に遭遇したら、慌てず、ゆっくり後退し、決して近づかないでください」
なるほど。
ゆっくり後退すればいいんですね。
マムシのときは「マムシに注意」とだけ書いてあったから、対処法を知らせてくれるのはありがたい。
熊さんに出会ったら、ゆっくり後退することにしようっと。

そうこうしているうちに、頂上に近づいてきました。
最初に目指していたはずの正丸峠は標識がわからず、いつの間にか過ぎていたみたい。
伊豆ヶ岳の近くの五輪山に着きました。
拓けたスペースで一息つけます。

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ただ、「五輪山」の看板は地面に落ちていて、いまの東京五輪の状況を暗示しているようです。
組織委員会の関係者のどなたか、五輪を成功させるためにも看板を元に戻した方がいいかもしれませんよ。

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最後の急勾配を登り切って頂上に到着。
正丸駅から1時間40分ほどでした。
標高851メートルは、今年山歩きを始めてから最高記録ですね。
達成感があります。

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山登りって、ドラクエと同じです。
ミッションやクエストを一つ一つクリアしていって、そのたびに達成感を味わう。
人生は死ぬまでの暇つぶしなので、ちょっとずつ小さな達成感を味わいながら過ごすのがいいんだと思いますね。

帰り道も確信がないまま歩きます。
ネットでは「帰路は五輪山を過ぎた先から右手の支尾根に入り、坂道を下って・・・」と書いてありますが、右手の支尾根がどこか分かりません。
そもそも「支尾根」っていったい何のことやら。
たまたまそれらしきところから歩いてきた男性がいたので「そっちが駅の方向ですか?」と聞いてみたら、そうでした。
ラッキー!
標識も何もないので、男性とすれ違わなかったら遠回りで帰っていたかもしれません。
14時半に正丸駅に到着。
3時間の山歩きでした。
それほどハードでもなく、いい感じのルート。
心地よい疲れが全身に広がります。
帰りの電車は1時間に2本だけ。
ちょうど前の電車が行ったばかりでしたが、次の便までぼうっと過ごす30分は至福のひとときでした。

提示された再就職の条件をみて厳しさを実感した

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ぼくは3月に会社を早期退職して、いまは「無職」の身分です。
失業保険、つまり雇用保険給付金を受け取るため、毎月求職活動をしなければいけません。
早期退職の際に、会社側が提携しているキャリアコンサルティングのサービスを受けられることになっていて、そこで「就職相談」をしてもらっています。
履歴書の書き方を指導してもらったり、求職サイトを教えてもらったり。
雑談の中で現在のホットな求人事情を話してもらったりして、興味深い体験をしています。

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「こんなのはどうですか?」と求人情報を提示してくれることもあるのですが、条件をみるとなかなか厳しいですね。
先日は常勤正社員の求人を紹介してもらいました。
月給は25万円〜、週休2日制。
なるほど。
勤務時間は8時50分〜18時で、休憩時間は70分。
ふむふむ、毎日8時間勤務で、9時間あまり拘束されるということですね。
まあ、これが普通なのかなと思ってよくよく読むと、こんな一文が入っているじゃないですか。

月45時間の残業代6万5千円を月給に含んで支給

ええっ〜!
ということは、毎月22日働いて8日休むとして、1日2時間の残業がデフォルトということですか。
つまり、毎日10時間労働で、会社に11時間以上拘束されるということです。
もし通勤に片道1時間かかるとしたら、毎日13時間も会社に使われます。
しかも、残業代を入れないで計算したら、1日8時間労働で月給は18万5千円ですよ。
これ、1日あたり8400円です。
時給にして1050円。
ほぼ最低賃金じゃないですか!

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いまは松屋のアルバイトでも時給1500円のところもあります。
1日8時間、月22日働けば月給は26万4千円になります。
毎日11時間も拘束されて25万円しかもらえない職場よりマシじゃないですかね。
松屋だったらまかないの食事もあるだろうし。

提示された求人には「木曜日は21時に、金曜日は20時にパソコンを強制シャットダウンします」といかにも誇らしげに書いてありました。
ブラックじゃないことをアピールしたいように見えるのですが、逆に言えば20時〜21時まではみんな残業してるってことですよね。
それで最低賃金
セミリタイア生活にどっぷり浸かっているぼくには、とても務まりそうにありません。
世の中って厳しい!

埼玉に行って「マムシに注意」の山を歩いてみた

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高尾山や中央線沿線の山歩きに、少々マンネリを感じてきた今日このごろ。

ベテラン登山者からは「高尾山の奥深さを知るには百年早い!」と怒られるのかもしれませんが、初心者としてはあちこち行ってみたいもの。

というわけで昨日、埼玉まで足を伸ばしてみました。

 

向かったのは、天覧山多峯主山

なんせ、それぞれ標高が197メートルと271メートルですからね。

高尾山よりずっと低い。

これならヘタレ山ウォーカーのぼくでも大丈夫でしょう。

ちなみに多峯主山は「とうのすやま」と読むそうです。

勉強になりますね。

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西武池袋線飯能駅に9時45分ごろ到着。

商店街を歩いて山の方面に向かいます。

閑散としていて、人影はまばら。

こうやって実際に歩いてみると、地方の中小都市の商店街は先行きが厳しいんだろうなと実感しますね。

能仁寺のわきの山道を登ると、あっという間に展望スペースに。

あれっ、もう頂上?

と思ったら、さすがにもう少し先でした。

それでも、駅から30分あまりで天覧山の頂上に到着しました。

早っ。

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すでに10人くらいが陣取っています。

多くはカメラを持っていて、ここからの眺めを撮影しているらしい。

高さはたった197メートルなのに、確かに眺めはいいですね。

それにしても、まったく山に登った気がしません。

そそくさと多峯主山へと向かいます。

 

階段を下っていき、開けた場所に出ると、突然看板が現れました。

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マムシに注意」

なんと!

ここはマムシが出るのか。

聞いてないよ~

で、注意しろと言われても何をどう注意したらいいのでしょう。

逃げたらいいのか、戦うべきか。

だいたい、ヘビを見てもシロウトのぼくにはそれがマムシなのかほかのヘビなのかの区別がつきません。

できれば、ぼくみたいなシロウトのためにマムシの対処法まで書いてくれると親切だと思うんですよね。

マムシを見かけたら一目散に逃げましょう!とか。

刺激しないようにジリジリを後ずさりして離れましょう、とか。

死んだふりをしましょう、とか。

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ここ以外にも「まむしに注意」の看板はいくつかあったので、実際に出るんでしょうね。

クマとどっちが怖いんだろう。

 

見えないマムシにおびえながら、山を登っていきます。

途中、階段が続く場所は「見返り坂」と呼ばれているらしい。

説明書きには、「源義経の母、常盤御前がこの山を登ったとき、あまりの風景のよさに後を振り返り、振り返り登ったことによりこの名がついたといわれている」とありました。

振り返ってみた光景はこんな感じ。 

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う~ん。

義経の時代とは風景もまったく違うんでしょうな。

それでも、「坂ファン」にはぐっとくるエピソードかもしれません。

一度は訪れてみたい坂、「見返り坂」です。

 

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11時ごろ頂上に着きました。

すでに20人くらいの先客がいます。

人気なんですね。

市街地を見渡せて、眺めがいい。

アップダウンもほとんどなくて、いいハイキングコースです。

お弁当持参の中年女性グループが美味しそうにごはんを食べていました。

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帰りは入間川へ。

飛び石の「ドレミファ橋」を渡り、途中で顔を洗います。

冷たくて気持ちいい!

川のせせらぎを聞きながら河原を歩いていると、いかにも自然の中に浸かっているようで、気持ちが安らぎます。

都会に住んでいても、たまにはこんなひとときが必要ですね。

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途中、飯能河原ではテントを張ったりバーベキューを楽しんだりしている人たちがたくさんいました。

平日の昼間でも、こんな時間が流れているんです。

飯能駅に戻ったのは、出発してから3時間後。

心地よい山歩きでした。