埼玉に行って「マムシに注意」の山を歩いてみた
高尾山や中央線沿線の山歩きに、少々マンネリを感じてきた今日このごろ。
ベテラン登山者からは「高尾山の奥深さを知るには百年早い!」と怒られるのかもしれませんが、初心者としてはあちこち行ってみたいもの。
というわけで昨日、埼玉まで足を伸ばしてみました。
なんせ、それぞれ標高が197メートルと271メートルですからね。
高尾山よりずっと低い。
これならヘタレ山ウォーカーのぼくでも大丈夫でしょう。
ちなみに多峯主山は「とうのすやま」と読むそうです。
勉強になりますね。
商店街を歩いて山の方面に向かいます。
閑散としていて、人影はまばら。
こうやって実際に歩いてみると、地方の中小都市の商店街は先行きが厳しいんだろうなと実感しますね。
能仁寺のわきの山道を登ると、あっという間に展望スペースに。
あれっ、もう頂上?
と思ったら、さすがにもう少し先でした。
それでも、駅から30分あまりで天覧山の頂上に到着しました。
早っ。
すでに10人くらいが陣取っています。
多くはカメラを持っていて、ここからの眺めを撮影しているらしい。
高さはたった197メートルなのに、確かに眺めはいいですね。
それにしても、まったく山に登った気がしません。
そそくさと多峯主山へと向かいます。
階段を下っていき、開けた場所に出ると、突然看板が現れました。
「マムシに注意」
なんと!
ここはマムシが出るのか。
聞いてないよ~
で、注意しろと言われても何をどう注意したらいいのでしょう。
逃げたらいいのか、戦うべきか。
だいたい、ヘビを見てもシロウトのぼくにはそれがマムシなのかほかのヘビなのかの区別がつきません。
できれば、ぼくみたいなシロウトのためにマムシの対処法まで書いてくれると親切だと思うんですよね。
マムシを見かけたら一目散に逃げましょう!とか。
刺激しないようにジリジリを後ずさりして離れましょう、とか。
死んだふりをしましょう、とか。
ここ以外にも「まむしに注意」の看板はいくつかあったので、実際に出るんでしょうね。
クマとどっちが怖いんだろう。
見えないマムシにおびえながら、山を登っていきます。
途中、階段が続く場所は「見返り坂」と呼ばれているらしい。
説明書きには、「源義経の母、常盤御前がこの山を登ったとき、あまりの風景のよさに後を振り返り、振り返り登ったことによりこの名がついたといわれている」とありました。
振り返ってみた光景はこんな感じ。
う~ん。
義経の時代とは風景もまったく違うんでしょうな。
それでも、「坂ファン」にはぐっとくるエピソードかもしれません。
一度は訪れてみたい坂、「見返り坂」です。
11時ごろ頂上に着きました。
すでに20人くらいの先客がいます。
人気なんですね。
市街地を見渡せて、眺めがいい。
アップダウンもほとんどなくて、いいハイキングコースです。
お弁当持参の中年女性グループが美味しそうにごはんを食べていました。
帰りは入間川へ。
飛び石の「ドレミファ橋」を渡り、途中で顔を洗います。
冷たくて気持ちいい!
川のせせらぎを聞きながら河原を歩いていると、いかにも自然の中に浸かっているようで、気持ちが安らぎます。
都会に住んでいても、たまにはこんなひとときが必要ですね。
途中、飯能河原ではテントを張ったりバーベキューを楽しんだりしている人たちがたくさんいました。
平日の昼間でも、こんな時間が流れているんです。
飯能駅に戻ったのは、出発してから3時間後。
心地よい山歩きでした。