49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

高円寺に異変? あの「天すけ」に行列がなかった

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あれっ、と異変に気づくのに時間はかかりませんでした。

すでに正午になっている。

なのに、あの「天すけ」に行列ができていなかったのです。

開店を待つ人たちの列がずらっと続いているのがいつもの光景。

おそらく、評判を聞きつけてほかの街からやってくる人たちがほとんどでしょう。

高円寺に住む知人は「天すけはすっかり有名になっちゃったから、気軽に行けなくなってしまいましたよ」とぼやいていましたね。

 

その気持ちはぼくも同じ。

天すけがうまいのは知っている。

だけど、高円寺にいると、わざわざ何十分も行列に並ぶ気にはなりません。

「ああ、きょうも人気だなあ」と横目で眺めながら通り過ぎるのが日課みたいになっていました。

それが、行列に1人もいないのです。

コロナ対策なのでしょう、引き戸はすべて開けっ放しで中は丸見えになっています。

店を見ると、カウンターに空席もある。

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こんなチャンスはめったに訪れません。

「チャンスの神様は前髪しかない」と言いますよね。

チャンスはためらわずにつかまないと後ろ髪はないからつかみそこねてしまう、ということです。

この神様、ギリシャ神話のゼウスの末っ子の「カイロス」がモデルで、後頭部が禿げた美少年らしいです。

せっかく美少年に生まれたのに後頭部が禿げているなんて、かわいそうに・・・。

あまり美少年に興味はないけど、せっかくのチャンスは生かさないとね。

店に入っていきました。

 

スタッフは3人ともマスクを着用しています。

お店一押しの「玉子ランチ」(1500円)を注文します。

タマゴの天ぷらがうまいんですよ。

カウンターには、外国人の姿も見えます。

そういえば、この店は外国客に人気でしたね。

大将の派手なパフォーマンスがメディアによく取り上げられ、それが外国客に受けていたんです。

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さっそく、大将がタマゴを手に取ります。

タマゴを揚げるパフォーマンスの始まりです。

ところが。

威勢のいい掛け声はなく、無言。

コロナ対策で声を出さないようにしているんでしょうね。

ぼくは大将を見ていたから気づいたけど、パフォーマンスが始まったのに気づかないお客さんもいる。

大将は指を1本立てて注意をひき、いつものように割れたタマゴの殻を後ろにポーンと投げ捨てます。

マスク姿で声も出ないので、いまいち迫力が出ません。

お客さんから乾いた笑い声がちょっとあって、終了してしまいました。

なんだかわびしい。

 

出てきたタマゴの天ぷらも、黄身が固まっていて今一つ。

以前はタマゴをほぐすとトロリとごはんの上に溶け出してきて、それがおいしかったのに。

いまはこうなのか。

それとも大将、不調なのか。

それでも、タレの味は絶品で、ごはんが進みます。

天ぷらは、エビ、イカ、キスと次々と揚げたてが出てきます。

さくさくして、うまい。

ピーマン、ブロッコリー、ナスと野菜系が続き、最後はかき揚げ。

みそ汁とお新香付きで、ごはんと一緒にパクパクと食べられます。

充分にお腹いっぱいになって、ごちそうさま。

満足して店を出ました。

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実は「天すけ」に行列がないのを見たのは、2回目です。

新型コロナが広がり始めてもずっと行列ができていて「天すけにソーシャルディスタンスは関係なさそうだな」と思っていたのですが、人出が激減した時期になるとさすがに列は短くなっていき、ついに並ぶ人がいなくなったのを一度だけ見たのです。

そのとき、「コロナの影響は甚大だな」と感じたのでした。

ぼくにとって、天すけの行列はコロナの影響を測るバロメーターみたいになっているんですね。

 

早くコロナが収束して、天すけに行列が戻ってほしい。

いや、そうなると困るな。

また食べられなくなっちゃう。

う~ん、悩ましい。

でも、やっぱり並んでもいいから収束してくれることを願うよ。