たった千円で「人生の勝者」になる方法
会社に勤めていたころ、出張は楽しみでした。
なにせ、会社にいるのが嫌いだったんでね。
とにかく会社から離れれば離れるほど開放的な気分になりました。
仕事をしている時間以外は、基本的に自由です。
海外出張になると、もっと開放されましたね。
時差があるので、現地の昼間は日本の深夜という状況になることもあります。
となると、やることは一つ。
昼からビール!です。
太陽の光をあびながら、プハーっと飲み干すビールのうまさったら。
周りが働いているときに、明るい時間帯から飲む背徳感。
それも、ビールの苦みとともにおいしく味わう。
これほどの幸せはありません。
これぞ「人生の勝者」です。
昼から飲むというのは、サラリーマンの夢ですよね。
みんなが働いているのを横目に、ほろ酔いになる。
いつか、そんな自由な時間をたっぷり過ごしてみたい。
高円寺はこうした昼飲みの店が充実しているので、「人生の勝者」が集まる街と言っていいでしょう。
けっして社会の落ちこぼれというわけではありません。
勝ち組なんです。
かつては「夜も飲めます」という張り紙をしている店さえありました。
高円寺で、昼飲みはもはや日常です。
いくつか紹介しましょう。
おすすめの一つは高円寺駅近くの「Yonchome Café」。
なんと、午前11時半からハッピーアワーをやっています。
値段も生ビールが200円。
カフェなので、落ち着いた雰囲気で飲めるのもいいですね。
あらびきフランクフルトやガーリックトースト、オニオンリングなど、ビールに合いそうなメニューも豊富です。
メキシカンで昼から飲みたいなら、「バーボンハウス」もいいですね。
ナチョスやアボカドチーズコロッケをつまみに、ぐいぐいビールがいけます。
ここも午前11時からハッピーアワーで、生ビールやテキーラショットが半額。
コロナビールもあるのが、メキシカン。
千円で昼飲みを十分楽しめます。
あとは、ガード下の「喰らう小鉢屋」。
カウンター席だけの店で、小粋な雰囲気です。
BGMが演歌というのも、最近はなかなかありませんね。
正午から開いていて、酒類は180円から、おつまみは80円からそろえてあります。
赤ウインナー炒め280円、自家製玉子サラダ330円など。
ぼくが行ったときは、ほかにも肉じゃがやかます焼き、ところてんなど、ボードにうれしいメニューがたくさん書いてありました。
ハイボールを頼むと、大将がジョッキにウイスキーを注ぎながら、こう言いました。
「ストップ、って言ってくれる?」
どういうこと?
戸惑っていると、「うちはお客さんが自分で量を決める店なんで」と大将。
おお~、太っ腹というか、粋というか。
飲み助にはうれしいお店です。
高円寺、バンザイ!
この街なら、千円で人生の勝者になれますね。