49歳からのセミリタイア生活

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

東京・日本橋のホテルに無料で泊まってきた

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ツイッターを眺めていたら、こんなつぶやきが流れてきました。

東京・日本橋にある「住庄ホテル」が無料宿泊キャンペーンをしているというのです。
いま宿泊業はどこも打撃を受けています。
特にインバウンドやビジネス需要を見込んできた東京都心部は大変なのでしょう。
ちょうど都心で用事があったので、利用できるかなと思って電話してみました。
すると「ずっと空いているので、首都圏在住者であればOKですよ」との返事。
あっさり予約できました。

会社を早期退職して以降は、都心部に足を運ぶことがめっきりなくなりました。
いま日本橋人形町あたりはどんな様子なのだろう。
訪れると、人影はまばら。
平日の夕方過ぎで「さあ、これから飲みに行こうか」という時間帯なのに、街全体が閑散としています。
高円寺なら、すでにあちこちの居酒屋で飲み会が始まっているころなのに。

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ホテルは昭和の香りを残したたたずまいです。
入り口には桶の中にラムネが置いてありました。
チェックインして部屋に入ると、中はシンプルなビジネスホテルの一室でした。
清潔に整えられており、宿泊するのに何の問題もありません。
荷物を置いて周りを散歩してみます。
寿司屋やラーメン屋、バーなどがありますが、夜7時をすぎているというのに、ほとんどガラガラです。
閉店しているところも多く、街に活気がありません。

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住庄ホテルは、医療従事者や通勤でストレスがかかっている人たちの役に立とうと無料キャンペーンを始めたそうですが、打撃を受けている周りの店で買い物や飲食をしてもらおうというのも狙いの一つとのことです。
確かにこれだけ寂しいと、まずは人に来てもらいたいという気持ちになるのはわかります。
ホテルの人は「この街は老舗の店が多く、常連さんに支えられているだけに、新規のお客さんを呼び込むのが難しいんですよ」と話していました。
なるほど。
何代も続いている昔ながらのお店だと、新しい試みに取り組むのは簡単ではないのでしょうね。
今回の新型コロナのような事態になると、パタっと止まってしまった客足を回復させるのに苦労しているみたいです。

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ホテル近くの焼き鳥バー「チキンプレイス」に入ってみました。
客はぼく一人。
ちょい飲みセット990円と、特製チキンカレー620円を注文します。
セットは生ビールに、もつ煮込みと串焼き2本。
ビールがうまい。
カレーはトマトとヨーグルトを使って煮込んだもので、水は一滴も使っていないそうです。
チキンがたっぷり入っていて、濃厚な味わい。
これで620円は安いと思わせる美味さです。
結局、食べ終わる8時近くまでほかに客は入ってきませんでした。
お会計の際に店のマスターと話すと「春ごろから、この一帯はゴーストタウンみたいになってしまいましたよ」と嘆いていました。
生ビールをもう一杯頼んであげればよかったかな。
ただ、マスターと店員さんが明るくおしゃべりしていたのが救いでした。

ホテルに戻ってラムネを買ってみました。
懐かしい味。
そして、大浴場へ。
ビールをたくさん飲まなかったのは、お風呂に入ろうと思っていたからです。
広々とした浴場も、自分1人。
独り占めしてしまっていいのだろうか。
心地よくベッドでお休みです。

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翌朝も浴衣姿で大浴場に行きました。
またしても独り占め。
朝食はホテルのレストランを利用しました。
1100円と値段はやや高めだけど、無料宿泊の感謝も込めてこれくらいは出さないとね。
畳敷きで風情がある食事処です。
満足できる、日本橋での1泊でした。
お礼を言ってチェックアウトしました。

本来であれば東京五輪の観光客が押し寄せていたはずなのに、それがゼロに。
さらにビジネス出張も激減し、都心のホテルは経営に苦しんでいます。
リモートワークが進んだことで都心部に通勤する人も減っており、仕事終わりの飲み会も減って、飲食店の打撃も大きいことを肌身で感じました。
ぼくが落としたお金なんて微々たるものですが、ほんのわずかでも足しになったのなら嬉しいですね。
心意気のある住庄ホテルには、めげずに頑張ってもらいたいです。