高円寺の喫茶店「あろうむ」は昭和感にあふれていた
最近テレビを見ていると、やたらと「昭和」を懐かしがる番組が多い気がします。
新型コロナの影響で新たなロケができなくなり、収録済みの振り返りモノ企画に頼らざるを得ないのが一因でしょう。
先行きが決して明るくなさそうな「今」を直視するよりも、日本にまだ勢いがあった「過去」を思い出す方が、視聴者受けがいいのかもしれません。
マーケットの面でも少子高齢化が進んで「昭和世代」のボリュームが多いから、という理由もあるでしょうね。
ともかく、高円寺駅から南へ徒歩6分、昭和感あふれる喫茶店「あろうむ」に足を運んでみました。
住宅街にひっそりとたたずむ昔ながらの喫茶店。
玄関先には緑がいっぱいあり、石の水槽にはメダカのような小さな魚が泳いでいます。
店内にも昭和の香りが漂っていました。
入って右手には懐かしのピンクの電話が鎮座しています。
壁には「昭和の香りを残す商家」と題した絵が数枚かけられていました。
今月末までの企画展示のようです。
「その地域のシンボル的な建物を記憶に留めるべくスケッチをしておりました」と、杉並区在住の作者による「ごあいさつ」が置いてありました。
カウンターとテーブル席があり。先客は若い女性が1人と、高齢の男性が1人。
若い人も来るんですね。
髪の先の部分だけを金髪にしてちゃんと主張しているところが、高円寺らしい。
男性はゆったりとスポーツ新聞を広げています。
これぞ、喫茶店の光景ですな。
BGМには、美空ひばりの「川の流れのように」や欧陽菲菲の「ラブ・イズ・オーバー」などがインストルメンタルで流れていきます。
う~ん、昭和だ。
メニューをみると、コーヒー・紅茶のほか、ピザトーストやホットドッグもありますね。
お腹がすいていたので、「本日のおすすめ」を注文します。
ホットドッグ2本とサラダ、ゆで玉子、コーヒーまたは紅茶のセットで880円。
ホットドッグは、具材をツナやタマゴなどに変更できるそうなので、1本はツナにしてみました。
運ばれてきた食事は、予想以上にボリュームたっぷりです。
こうしたセットメニューだとサラダは付け合わせのような店も多いのですが、ここはしっかりと食べ応えがあります。
ごまドレッシングをかけていただきます。
豆腐に加えて油揚げが入っていたのが珍しい。
甘くてサラダに合いますね。
ホットドッグもガッツリ。
ちょっと切れ目が入った懐かしのソーセージに粒マスタード。
野菜もたっぷり入っていて、おいしい。
男性でも十分にお腹いっぱいになる量で、満足でした。
食事も雰囲気も、昭和を味わえる店。
また訪れたいですね。