高円寺の「俺流居酒屋」はギャップ萌えがすごかった
居酒屋の名前って、ベタなものが多いですよね。
「魚民」とか「天狗」とか「鳥貴族」とか。
「串カツ田中」なんて、庶民中の庶民を公言しているような名前です。
下手にカッコつけた名前の店って、敷居が高くなって入りにくいし、お会計がいくらになるのかも不安になります。
庶民の居酒屋は、まずは店の名前を覚えてもらわないといけないから、ベタなネーミングになるのでしょう。
居酒屋だけでなく、食堂も同じですね。
「高円寺食堂」なんて、もうそのままなんで。
「高円寺食堂」に続き、最近オープンした店に「俺流居酒屋 食べてごらん」があります。
あずま通り商店街に9月に開店したばかり。
ネーミングがすごいですね。
オーナーの思いがこれでもかとばかりに込められています。
嫌いじゃないです。
いっそ、好きです。
変にカッコつけるより、ストレートに気持ちをぶつけた方が清々しい。
気持ちを受けとめ、名前に釣られて入ってみました。
店内は小洒落たカウンターに小さなテーブルがいくつか。
思ったよりもずっとおしゃれです。
いまはオープン記念でお酒が半額とのこと。
うれしいですね。
ジャスミンハイ(400円→200円)を注文し、メニューに目を通します。
おつまみからこだわりが見て取れます。
俺流ピクルス400円。
チーズの西京漬けとスモークサーモン620円。
ヘルシーにいきたかったので、スティック野菜のアボカドディップ580円を頼みました。
出てきた品をみると、なんとも洒落乙じゃないですか!
男一人で食べるのが少し恥ずかしくなるほどです。
実際、カウンターの隣の席には女性が一人でワインを飲んでいました。
店のネーミングとは違って、女性が一人でおしゃれに通えるような雰囲気と料理を提供する店なんですね。
秋刀魚のコロッケもちょっと珍しい一品。
ほくほくしていて、お酒に合います。
ご飯ものは、ウニといくらの雑炊風リゾットと迷いましたが、焼きチーズリゾットバーガー(880円)にしました。
こんな居酒屋でバーガーって、どんなのが出てくるのか興味があったからです。
出された料理は、これまたオシャレ。
チーズリゾットをバンにしてハンバーグを挟む形ですが、お皿の上にキレイに盛り付けられていて、まるで芸術作品のよう。
ハンバーグの上にかける濃厚チーズはガラスの瓶の中に入っていて、これを注ぐのも楽しい。
ハンバーガーは見た目よりもずっと食べごたえがあり、濃厚な味。
それに付け合わせの野菜のピクルスの酸味がぴったり合います。
なんだかどこかの洋風レストランで食べている感じですね。
料理長はイタリアン出身とのことで、それがそのまま料理に現れています。
「イタリアンでやってきたから、食事を出す感覚でたくさん食べて欲しいと量を多くしてしまうんですよ。オーナーからは、ここは居酒屋だからと怒られてしまうんです」と話していました。
なるほど。
でも、高円寺はたくさん食べる若い人が多いから、それでいいんじゃないかな。
ぼくもいっぱい食べたいし。
ともかく、「俺流居酒屋」はネーミングとは大きなギャップがある、オシャレでこだわりのある美味しい店でした。
高円寺は意外性のある店が多いから、楽しいんです。